ワイナポトシ・イリマニにてお世話になったガイドのフェリシアノの家に、イリマニ登山の最終日に一泊させてもらいました。彼は、僕にとってのある種のオルタナティブの世界を実現している人でした。

イリマニの麓の町ピナヤは彼の故郷で、タクシーで到着した時にも、ジャガイモを植えていました。(アンデスはいま春です)。10月に植えると1月には収穫できるそうです。ピナヤの人口は300名ほどらしいのですが、そのほとんどがジャガイモやコヤと呼ばれるイモを育てて生計を立てているそうです。とにかくイモです。ジャガイモはアンデスが原産です。

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その中で山岳ガイドをやっているのはフェリシアノを含めて4名。地元に山があるからといって、みんながガイドになるわけでもないみたいですが、大好きな山で生計を立てるために彼はガイドをやっています。
彼は、もう何百回とイリマニに登っていると思いますが、クライアントが登頂できた時には一緒になって喜んでくれます。

彼はラパスにも家を持っており、普段はそこに生活してクライアントを山に連れて行ったり旅行会社と相談したりしています。山に登ったり、イモを育てるときに、車で3時間かけてイリマニに戻ってくるのだそうです。大自然の山と谷だけが存在する素朴な場所です。そして、あとは結構昼寝をしていますね(笑)

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家は簡素な作りです。きっと村人と一緒に自分たちで作ったんだと思います。
シャワーはどこか?と聞いたら、屋外の水道を指示されました。
トイレはどこか?と聞いたらNatural Banoだと。(外は全てトイレらしい。)
ただし、電気と水道は通っており、問題はなく生活することができます(というよりは、テントよりはマシです)。ベッドはありますが、その上で寝袋に入って寝ます。そういうものらしいです。

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家畜のうんこがそこらじゅうに転がっていて、大変なことになっていますが、誰も気にしません。リャマ・羊・馬・ロバをみんなが飼っています。ロバは荷物の運搬用です。

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ただし、彼はトヨタの車を2台所有しており、ボリビアの中では裕福な暮らしをしている方みたいです。気ままに山に登って、自分で作ったイモを食べて、簡素に生活をしています。そして、登山で余った紅茶やコーヒーはガイドが持って帰ります(笑)

コンサルタントをやめてオルタナティブを志向した時に、一瞬頭をよぎった世界がそこにある気がしました。半自給で好きなことをやって暮らす。でも、よくよく考えてみると、やっぱりトイレは水洗の方がいいし、シャワーはあったほうが良いです。自分で思っているほど、ロビンソン・クルーソーみたいな生活を求めているわけではないみたいことを再認識します。
「文明的に進化すること」と「簡素な暮らしをすること」の間のどこかにちょうどいい場所があるんだと思いますが、そこがどこなのかなかなか難しいです。いるものといらないものの間に線を引くことはとっても難しいですが、45Lのバックパック一つで半年以上旅行できることを考えると、僕にとってそれ以外に必要なものは、インターネットと暖かいシャワーくらいかもしれないです。まぁ、少なくとも東京での生活はいろんなことが過剰だったみたいです。

一つの答えはスウェーデンの田舎にあった気がしますが、日本はスウェーデンではない(法律も人口密度も違います)ので、自分なりの答えにはなりません。

そして、山は好きですが、知らない人とザイルを結んで雪山を登る気力と勇気はありません。仕事にはなりませんね。旅の途中にお金も時間もあっても、やりたいことがなくてつまらない時期もありました。結局、自由というのは職業選択のことかもしれないですね。何をやって世界とつながるか。観光地巡りは、必ず飽きますね(笑)

そろそろ日本に帰ってからの生活を考える必要がありそうです。
タナカマコト